年金2022年5月1日by 碓氷 厚樹【海外居住者向け】iDeCoの始め方と注意点を徹底解説!

idecothailand

2022年5月から国民年金に任意加入をしている海外居住者もiDeCoができるようになりました。

本記事では海外居住者でもできるiDeCoについて解説します。また、Youtubeチャンネルでも同様の情報を発信していますのでぜひご覧ください。

海外居住者でもできるiDeCoについて

iDecoは自分が拠出した掛け金を自分で運用し、老後資産を形成する年金制度です。現在は65歳まで拠出可能であり、積み立てたお金は60歳以降に受け取ることができます。

主な投資先は株や債券を含む投資信託やREITや金などのコモディティに連動するモノとなります。

2022年5月の法改正により、海外居住者も国民年金の任意加入者はiDeCoができるようになりました。

iDeCoで運用するメリットは主に以下の3つです

①所得税と住民税が軽減できる(所得控除)

iDeCoは掛金が全額所得控除できます。
(減税例)
課税所得:700万円
掛金額:月々23,000円(年間276,000円)
減税額:91,080

給与所得が高い人ほど減税額は大きくなります。
この減税がiDeCo最大の魅力です。

②運用収益がすべて非課税に

iDeCoは運用収益を非課税とする事が出来ます。
掛金額:月々23,000円(年間276,000円)
運用利率:5%
運用期間:20
節税額:786,755

③退職金や年金として控除が適用

iDeCoは退職金で受け取ると退職所得控除、年金で受け取ると公的年金控除を受ける事ができます。

海外居住中にiDeCoを始める場合のデメリット

一方で海外居住中にiDeCoを始める場合は3つのデメリットがあります。

①掛金の所得控除を受ける事が出来ない。

海外居住者はiDeCo最大のメリットである所得控除を受ける事ができません。
(日本で所得税・住民税を支払っていたとしても控除対象とはなりません。)

②掛金の送金手数料や為替リスク

日本の金融機関で給与などの収入から掛金を積立できる人は問題ありませんが、海外の収入からiDeCoを行う場合は都度日本の金融機関に掛金を送金する必要があります。この場合、掛金に対して送金手数料や為替リスクが発生します。

③海外居住中の受取時でも日本で課税されます。

海外居住中にiDeCoを一時金で引き出しした場合は一時所得、年金で引き出しをした場合は雑所得となり、日本で課税されます。

(一時金で引き出しをしても退職所得扱いとはなりません。年金で受け取った場合も公的年金所得控除も受けることができません。)

タイの場合ですとiDeCoで発生した資金を同年中にタイに持ち込みした場合はタイでも課税対象となります。

(例)
タイ居住中に一時金で1,000万円を受け取り、掛金総額は500万円だった場合。
1,000万円 – 500万円 – 50万円)×1/2 = 225万円(一時所得)
225
万円基礎控除48万円 = 177万円(課税所得)
177
万円 × 5% 8.85万円(所得税額)

海外居住者のiDecoの始め方

今回は日本の証券会社の中でも大手ネット証券会社の楽天証券とSBI証券について確認しました。

新規加入の場合と既にiDeco口座を持っている場合、それぞれ解説いたします。

新規加入の場合

両社ともWEBサイトから手続きすることで申込書類を入手することが可能です。

申込手続きはどちらも紙ベースの書類に記入する必要がありますが、海外居住者の書類送付に関する対応は下記の通り。

【楽天証券】

国際郵便に対応不可

日本にお住まいのご家族などに書類の受け取りをご協力いただき、その後個人で国際郵便で送る必要があります。

【SBI証券】

国際郵便に対応

居住国のご住所まで書類が郵送されますが、一部対応不可の地域があるとのこと。

※対応可能な地域は下記サイトの「通常郵便物・航空扱い」に〇のある地域

国・地域別の差出可否 – 日本郵便 (japanpost.jp)

申込手続き方法

各社WEBサイトからの新規申込方法は下記の通り

【楽天証券】

▶Step1


▶Step2


▶Step3

その後、画面の手順に沿って手続きを進めます。

【SBI証券】

▶Step1


▶Step2


▶Step3

次の画面でメールフォームが出てきます。

メールフォームには下記事項を記載いただくと手続きがスムーズとのことです。

・お名前(漢字表記、ローマ字表記)
・お名前フリガナ(カタカナ)
・生年月日(西暦)
・性別
・送付先の海外住所(アルファベット表記 ※漢字圏の場合は漢字表記でも可)
・電話番号(国番号から)
・メールアドレス

iDeco口座を既に持っている場合

日本に居住していた期間にiDecoで運用していた方は、海外居住中は運用指図者(積立資格なし)の状態となっているはずです。

この場合、積立再開の手続きをすることでiDecoでの運用が可能となります。

楽天証券

WEBサイト(https://www.rakuten-sec.co.jp/ )ログイン後、

「確定拠出年金iDeCo」→「加入手続きへ」→

「画面下部の任意加入制度をご利用の方」を選択し、画面案内に沿って手続き。

SBI証券

新規加入と同様の手順となります。

メールフォームには下記ご記載いただくと手続きがスムーズになるかと思います。

・お名前(漢字表記、ローマ字表記)
・お名前フリガナ(カタカナ)
・生年月日(西暦)
・性別
・iDeCoに登録されている住所
・送付先の海外住所(アルファベット表記 ※漢字圏の場合は漢字表記でも可)
・iDeCoに登録されている電話番号
・電話番号(国番号から)
・メールアドレス

iDecoが適しているかどうかの考え方

iDeCoが適しているタイ居住者とは?

iDeCoでの運用が適している人は日本円の収入がある駐在員です。

個人が日本円の資金を活用して日本国内の投資信託を積立購入出来る方法は企業型DCのマッチング拠出とiDeCoのみです。

タイ居住中は掛金の所得控除を受ける事は出来ませんが、日本に戻った後はiDeCo本来のメリットを受ける事ができます。

日本に戻り定年退職まで給与所得者として働くことを予定している駐在員の方には効果的な投資手法です。

iDeCoが適さないタイ居住者とは?

iDeCoでの運用が適していない人はタイに永住を予定している方です。相続手続きまで考慮しますと配偶者がタイ人の方も適していない場合があります。

タイの資金を活用して資産を増やす場合はiDeCoよりもタイの銀行を通じた投資(SSFやRMFも含む)をお勧めします。

理由としては投資信託の手数料はiDeCoの方が安いですが、iDeCoは加入時に2,829円、運用期間中は収納手数料や事務委託手数料として171円(運営管理手数料がかかる金融機関も一部あります。)かかります。その他、投資する通貨がバーツなのか円なのかによっても運用リターンが変わります。従って手数料の安さだけで比較することは出来ません。

【日本とタイの投資信託手数料比較】
タイ投資信託のS&P500のマザーファンドはiShares Core S&P500 ETFです。
iShares Core S&P500 ETFの手数料は0.03%。

(タイ)
次の投資信託はマザーファンドの手数料に上乗せした手数料で販売しています。
・K-US500X:0.5975%
・SCB S&P500-SSF:1.12%
S&P500に投資する商品は概ね0.5%〜1.1%です。(2021年12月現在)

(日本)
・楽天証券が販売している同様商品の手数料:0.07%、
・iDeCoを利用した類似商品(三菱UFJ国際eMAXIS Slim 米国株式S&P500):0.0968%

タイ居住中にできる資産運用まとめ(本帰国予定者)

資産運用の方法は【積立】と【まとまった資金】の2種類があります。

本帰国の予定のあるタイ居住者に適した資産運用の方法は次の通りです。

【積立】での運用

iDeCo(*2022年5月から)

日本円の収入が発生していて、本帰国が近づいている方、本帰国後も退職まで給与所得者として働く方にお勧めです。

また、2022年10月から企業型DCに加入している方のiDeco加入要件が緩和されます。

今までお勤め先に規約が存在しなかったためiDecoに加入できなかった方も加入が可能になりますので、今後さらに多くの駐在員にオススメできる積立投資方法になります。(上限額や各月拠出などの加入条件あり)

②企業型DCマッチング拠出

会社が認めている場合はマッチング拠出を活用して運用をする方法もあります。

iDeCoと比べると投資信託の選択肢は少なく、内容が劣る場合もあります。

③従業員持株会(会社に制度がある場合に限る)

従業員持株会は割安で積立投資が出来ます。デメリットは希望のタイミングで解約できない、働いている会社と投資している会社が同じなのでリスク分散ができていないなどがあります。

【まとまった資金】での運用

①香港貯蓄型生命保険

為替や株価などタイミングを見た投資は難しいという方にお勧めです。

短期では元本割れとなる時期がありますが、長期では元本を確保しながら安定したリターンを得る事が出来ます。世界中の銀行口座で資金を受け取る事ができます。

②外国証券会社にて株式・ETF購入

タイ居住中に外国証券口座を利用して日本株や米国株を購入する事ができます。

個別株やETFの場合は日本帰国後に株式を移管する事もできます。

本帰国予定のある方は日本帰国後の資金の受け取りに制限のあるタイの金融機関での資産運用は適していません。タイの金融機関を活用した金融商品への投資(タイ株や投資信託、生命保険など)はタイ永住者に向いています。

まとめ

海外居住者もiDeCoができるようになった背景には海外居住者の老後問題が発生しているからだと思います。人は永遠に働くことは難しいです。いつか収入が途絶えた時にも困らないようにするために今から資産運用について真剣に考える事をお勧めします。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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投稿者プロフィール

碓氷 厚樹
碓氷 厚樹Director
大手保険代理店にて主に外資系保険の営業を担当。在職中に全国1位の販売成績を獲得。その後、海外勤務を希望し商社に転職。3年間タイ駐在を経験し、その際Global Support(Thailand)Co.,Ltd.と出会い経済教育の重要さに気付く。2021年11月タイ赴任、自身の経験も踏まえ1人でも多くの方に経済教育への気付きを届けるため、持ち前の好奇心と行動力を活かし邁進中。
保有資格
・証券外務員1種
・ファイナンシャルプランナー2級