タイ在住中に米国株へ投資をする時はどの金融機関がいいの?金融機関の選び方をわかりやすく解説!

投稿日:2022年10月16日 | 最終更新日:2024年8月18日

タイ在住中は日本の証券口座の新規開設はできませんが、外国の金融機関などを利用して米国株へ投資ができます。タイ在住中に米国株へ投資をする時の金融機関の選び方をわかりやすく解説します。

タイ在住者が米国株へ投資をする方法は主に以下の3つです。
①SCBやKBANK等(タイの銀行)
②Interactive Brokers(IB証券・米国)
③Phillip Securities(フィリップ証券・シンガポール)

SCBやKBANK等(タイの銀行)

タイの銀行で投資ができる米国株は投資信託のみです。

SCB銀行の投資信託はこちら

【メリット】
・タイバーツで投資が可能
・購入時手数料が無料または低額
・500Bからなど少額から投資が可能
・SSFやRMFなど、タイの所得税控除を受けることができる
・売却益などに対して課税無し

【デメリット】
・受取はタイの銀行口座のみ
・信託報酬が総じて高い

<ETFと投資信託の信託報酬の違い>
タイの銀行が販売している米国株投資信託の多くはiSaresCore S&PというETF(IVV)が母体です。
このETFを直接購入すると信託報酬が0.03%、一方でタイの投資信託で購入すると0.5%〜1%程のコストがかかります。
仮に日本円に換算して1,000万円を作るとするとETFだと年3,000円に対して投資信託だと年50,000円〜100,000円の手数料を支払うことになります。

SBIタイなどタイの証券会社の多くは外国人(日本人)に対して米国株投資のサービスを提供していません。投資対象はタイの上場株式・上場投資信託(ETF)のみです。
SBIタイよくある質問はこちら

②Interactive Brokers、
③Phillip Securities
のメリット・デメリットはこちらのブログをご確認ください。

抑えておきたいタイの税制・売却益と配当の税金

タイ居住者が外国証券会社を利用して米国株へ投資をした場合に発生した売却益と配当の税金は次のとおりです。

①売却益(キャピタルゲイン税)
米国での課税はありません。
ただし、タイへ資金を持ち込みするとタイの個人所得税が発生します。

個人所得税は確定申告で納税します。
タイ 個人所得税の計算はこちら

②配当(インカムゲイン税)
タイと米国は租税条約を締結しています。
米国内で15%の税金が差し引かれた後、証券口座へ配当金が振り込まれます。
ただし、配当金もタイへ持ち込みするとタイの個人所得税が発生します。

シンガポールのフィリップ証券ではシンガポールと米国の租税条約を締結していないため、米国内で30%の税金が差し引かれた後、証券口座へ配当金が振り込まれます。
フィリップ証券では対象銘柄に限り、18%分を証券口座へ還付しています。
対象銘柄についての詳細は直接フィリップ証券へご確認をお願いします。

金融機関等の選び方

今後タイに永住予定なのか、帰国予定があるのかなどで選ぶ証券会社が変わります。
現時点では以下が宜しいかと思います。

本帰国のある駐在員

②Interactive Brokers(IB証券・米国)

Interactive Brokers HPはこちら

Interractive Brokersはタイ居住中に米国株や日本株へ投資ができます。
Wiseの利用もできますので、日本にある資金を比較的容易に証券口座へ資金移動ができます。
本帰国が決まったらタイ駐在中に日本の銀行口座やWiseの米ドル口座などへ資金を戻すことができます。

これによりタイ駐在中に利益確定ができ、資金をタイ国外へ移すことができるため、タイや日本での課税はありません。
本帰国後は日本の証券会社で同じ銘柄へ投資、またはNISA口座を利用した運用をおすすめします。

タイ永住予定で積立投資を希望

①SCBやK BANK(タイの銀行)

タイの収入から投資がしやすく、また投資信託の特徴である少額投資や金額指定での積立投資が可能です。売却益もタイでの課税はありません。
また、タイの所得控除を受けられるSSFやRMFを利用して投資ができます。
ただし信託報酬が年0.5%〜1.5%前後と非常に高いです。

日本語対応を希望

③Phillip Securities(フィリップ証券)

Phillip SecuritiesのHPはこちら

日本人スタッフが常駐しています。
日本語での対応を希望される方へおすすめの証券会社です。

フィリップ証券は1USDからMMFへの自動運用を行います。現在はおおよそ年率5%複利です。こちらは他の金融機関と比較して優位性があります。
フィリップ証券のMMFはこちら

ただし、株式の購入時は手数料の他に維持手数料が発生する場合があります。
フィリップ証券の手数料などはこちら

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投稿者プロフィール

久米 直也
久米 直也Managing Director
郵政省・郵政公社(元日本郵政)にて12年、主に保険金支払と窓口業務を担当。郵政大臣表彰、国際優績表彰等を受賞。AIGエジソン生命在籍時はMVP表彰とMDRT会員として3年間営業をした後、2011年にGlobal Support (Thailand) Co.,Ltd.のManaging Director就任。真の経済教育の普及に邁進中。

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