投稿日:2018年6月4日 | 最終更新日:2024年2月23日
どうして香港で販売している米ドル建て年金保険は日本で販売している米ドル建て年金保険と比べてこんなに利回りが高いのですか?と質問を受ける場合があります。
確かに日本と香港では米ドル建て年金保険の実質利回りが大きく違います。ちなみに日本で販売している米ドル建て年金保険の実質利回りは1.5%前後、香港で販売している米ドル建て年金保険の実質利回りは4%前後です。
資産運用においては比較基準を知るということが非常に大切です。現在、日本では保険会社だけではなく、銀行や証券会社でも年金保険を販売しています。年金保険を選ぶ場合、金融機関の担当者から解約返戻率や保険料等が円建て年金保険より金利が高いため有利であると説明を受けて、米ドル建て年金保険に加入されている人が多いと思います。
この場合の比較基準は合っているのでしょうか?保険会社は急な保険金の支払にも確実に対応できるようリスクの低い国債や公社債を中心に運用をしています。従って、円建て年金保険は日本国債、米ドル建て年金保険は米国債を中心とした運用となります。
米ドル建て年金保険の比較基準は円建て年金保険ではなく米国債が正しい事になります。米ドル建て年金保険の実質利回りは約0.7%前後、米国債利回り10年の実質利回りは現在3%を超えています。
利回りは米国債の方が高いです。リスクとリターンは相関関係にありますが、倒産リスクはアメリカが破産するより保険会社が倒産するリスクの方が高く、短期解約した場合の損失も年金保険の方が多いです。米ドル建て年金保険は米国債よりもリスクを取っています。にもかかわらず、
日本で販売している米ドル建て年金保険は米国債より金利が低いのです。比較基準を間違えると正しい投資判断は出来ません。
資産運用をする際は正しい比較基準を知ることをお勧めします。
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