投稿日:2021年9月25日 | 最終更新日:2024年5月31日
今回はタイ在住中にできる日本株への投資方法を解説します。
タイ在住中の日本株投資のお悩みを解決する事ができましたら幸いです。
タイ在住者が日本株投資を行うときの5つの問題点
①日本の証券会社での取引ができない
海外在住後は日本で取引をしていた証券口座に制限がかかります。売買取引が出来なくなる為に出国前に売却、もしくはそのままにして出国された方も多いと思います。
海外在住後に日本の証券会社で取引を行いますと、証券会社から居住国の確認が届くケースも発生しています。
②タイの金融機関で日本株の個別株式投資ができない
一部のタイの証券会社では米国株への投資はできますが、日本の個別株式投資ができません。
③日本にある資金を利用した株式投資が難しい
タイ駐在員やタイ移住者はタイの口座にある資金は生活資金としている人が多いかと思います。
日本にある資金で投資をしようと思ってもタイにいながら日本口座の資金を送金する方法はWise以外だとかなり限られているかと思います。
タイ居住の日本人が日本株投資をする場合、シンガポールのフィリップ証券を利用する方法はありますが、Wiseでの着金を受付していない為にタイ居住中に日本にある資金を利用した日本株投資が難しい状況にあります。
④言語の問題
金融機関がシステムを変更した場合やちょっとしたトラブル、不明な点等があった時に外国の証券会社は基本的に英語でのやりとりが必要です。細かい表現や専門用語の解説が不十分となる場合があります。
⑤日本帰国後の問題
日本帰国後も継続して投資ができる証券会社もありますが、税金を考慮しますと一旦売却をして日本の証券会社で投資をし直すのが良い場合もあります。
上記5つの問題点を解決できる証券会社をご紹介します。
Interactive Brokers証券(IB証券)をおすすめする4つの理由
①日本の資金を利用して日本株式投資ができます
IB証券は口座への資金の入金方法としてWiseの利用が出来ます。
Wiseはタイにいながら登録も出来ますので、日本の銀行でインターネットバンキング等の国内送金ができる場合は日本の資金を利用してIB証券で日本株投資ができます。
その他、IB証券ではアメリカ株へも投資ができます。
②日本語サポートを受ける事ができます
IB証券では日本語で口座開設やお問い合わせができます。
外国の金融機関とやりとりする場合に不明な点が日本語で回答してもらえるのは安心です。
③死亡時に備えて共同名義とする事ができます
外国の金融商品を契約している時にもし死亡した場合は国際相続の手続きが必要です。
国際相続手続きは書類が煩雑となり、公証役場、大使館、現地での裁判等の手続きが必要です。また弁護士費用も高額となります。
そのような煩雑な手続きを回避する為にIB証券では共同名義とする事ができます。
共同名義とする事で片方の名義人が死亡しても証券口座での取引は継続できます。
④日本の銀行口座に資金を送金する事が出来ます
IB証券口座に入金している資金はタイにいながら日本の銀行口座へ送金ができます。
本帰国が決まったらタイ駐在中に日本の銀行口座やWiseの米ドル口座などへ資金を戻すことができます。
これによりタイ駐在中に利益確定ができ、資金をタイ国外へ移すことができるため、タイや日本での課税はありません。
本帰国後は日本の証券会社で同じ銘柄へ投資、またはNISA口座を利用した運用をおすすめします。
IB証券口座開設について
口座開設はオンラインプラットフォームを利用します。
事前にパスポート、英文住所証明書を用意します。
英文住所証明書は大使館発行の英文在留届出済証明書もしくは銀行発行の英文表記のBank Statementなどが必要です。
IB証券の取引手数料について
IB証券の取引手数料は以下のとおりです。
【仲介手数料】
日本株
株数に対して0.08%がかかります。
ただし、最低手数料は80円です。
(例:固定型)
100株×株価10,000円 = 800円(取引代金1,000,000×0.08%)
米国株(参考)
株数に対して0.005USDがかかります。
ただし、最低手数料は1USD、最大手数料は取引代金の1%です。
(例:固定型)
100株×株価25USD = 1USD(最低手数料)
1000株×株価25USD = 5USD(1,000株×0.005USD)
1000株×株価0.25USD = 2.5USD(取引代金250USD×1%)
タイ居住中の日本株にかかる税金
①配当(インカムゲイン税)
日本株の配当は住民税5%分が差し引かれた15.315%が源泉徴収された後に口座へ入金されます。
タイ国内へ資金を持ち込みをしない場合はタイでの課税はありません。
タイ国内へ持ち込みをした場合はタイでの個人所得税となり確定申告が必要です。
②売却益(キャピタルゲイン税)
売却益にかかる税金はありません。こちらもタイ国内へ資金を持ち込みしない場合はタイでの課税はありません。
まとめ
今回はタイ在住中に日本株を投資する方法について書きました。
日本の証券口座で株式を購入するよりも手数料はかかりますが、タイ在住中に売却した場合、受け取り方法によっては売却益を非課税とする事もできます。
売却時の利益が大きくなると大きなメリットとなる場合もあります。
また株式移管を利用する事で自分の売りたいタイミングで株を売却する事もできます。
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