【高金利通貨での金融商品をお勧めしない理由①】

投稿日:2020年2月15日 | 最終更新日:2024年2月23日

金利が高いという事を理由にタイバーツで運用しているという人がいました。
日本の金融機関では経済成長率が高く金利の高い通貨(ランド、リラ、レアル、豪ドル等)で運用を勧めているケースがあります。

今回は高金利通貨について書きたいと思います。

『高齢化で経済成長率が低い日本では預金金利はほぼゼロだから増えないですよね。
でも世界を見渡せば、かつての日本の様に若い世代の人口が多く経済成長率も高い国があります。
そう言った国の通貨の金利は、かつての郵便貯金の様に高いから運用としてお勧めですよ
!!』といったお話を、金融機関の方から聞いたことがおありかもしれません。

実際に日本では、南アフリカランド、トルコリラ、ブラジルレアル、NZドル、豪ドル等で運用されている方も多いです。

しかし、私は高金利通貨で自身の運用をおこないませんし、他の方にも勧めません。

その理由の一つは、金利が決定される背景にあります。

金利の決定方法

高金利通貨が高金利となる主な理由は、資金の需要と供給のバランスで需要の方が大きいからです。

例えば、事業拡大や住宅購入等が活発な国では、資金需要が高く、借り手が多くなります。その場合、他者よりも高い金利を支払ってでも資金を借りようする借り手もいるので、貸し手は高金利で貸しやすくなります。

多少金利が高くても返せる自信がある方がいるという状況は、企業の業績が堅調、労働賃金が上昇している時であり、景気が良い時です。

景気が良いというのは、投資先として魅力に感じますよね。
でもこれが危険なのです。

物価上昇のリスク

景気が良い事が何故危険なのでしょうか?
それは景気の良い時は一般的に物価が上昇するからです。

加えるならば、物価上昇も過ぎると生活に害を及ぼします。

例えば、1980年代後半に日本では企業や個人が多大な借入をして不動産投機を行ったために、不動産価格が高騰し、多くの方が勤務地に近い都市エリアでの住宅購入ができなくなりました。いわゆるバブルです。

そこで不動産投機の抑制のため、平成の鬼平と称された日銀の三重野総裁は、金利の引上げを行うことで、不動産価格を下げることに成功します。(その後の景気低迷の原因とも言われております。)

すなわち、高金利には物価上昇を抑制したいという政策的な意図もあるかも知れないのです。

まとめ

このように高金利の背景には、必ず『物価上昇リスク』が存在します。
物価が上昇するということは、『貨幣価値が下落する』ということです。

すなわち、高金利通貨は貨幣価値が下落する可能性が高いと考えられているともいえるのです。

つづきはまた別の機会に書きたいと思います。

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投稿者プロフィール

久米 直也
久米 直也Managing Director
郵政省・郵政公社(元日本郵政)にて12年、主に保険金支払と窓口業務を担当。郵政大臣表彰、国際優績表彰等を受賞。AIGエジソン生命在籍時はMVP表彰とMDRT会員として3年間営業をした後、2011年にGlobal Support (Thailand) Co.,Ltd.のManaging Director就任。真の経済教育の普及に邁進中。

2022年ゼロイチの挑戦出版。
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