年金

老後2,000万円必要?年金制度の問題とメリット・デメリット解説

「老後資金2000万円報告書」の問題が連日ニュースとなっています。今回は現在の年金制度のメリットとデメリットについて分かりやすく解説します。

年金制度の考え方

人は一人で生きていけないのだから、相互に助け合うことが必須です。

一般的には、労働・知識・知恵などを誰かに提供することで働き、対価を得ながら生活をする。

そして、老齢や障害など何かしらの理由で、働けなくなってしまった時の生活保障が年金です。


資本主義を採用している場合、年金には賦課方式と積立方式という二つのタイプがあり、それぞれの特徴やメリット・デメリットは以下となります。

賦課方式と積立方式

①賦課方式

特徴:
自国民から社会保険料や税金を徴収し、再分配することで、働けない人を補助する。日本の場合は主に自国の労働者の対価からの社会保険料が原資。


メリット:
急激な物価上昇などの経済における不測の事態に対応可能。

デメリット:
少子高齢化になると制度が脆弱となる。

②積立方式

特徴:
自身が働けなくなった場合にむけ、自身で備える。

一般的には、自身の収入の一部を資本提供し、他者の労働環境を提供することへの対価が原資。


メリット:
資本市場がボーダレスであれば、自国の労働者だけに依存せずにすむ。(少子高齢化に強い)

デメリット:
経済環境の影響を受けやすく、自身でのリスク管理が必須。


100年安心プランとは?

ご存知のとおり、日本は賦課方式を採用しています。

その中で、少子高齢化という問題を抱え、社会保険料だけでなく税金を投入(国庫負担)することや、マクロ経済スライド方式を導入することで実質的な将来の年金支給額の減額を決定しています。

それだけでも足りないので、人口の増減(特に減少)のリスク調整のための年金積立金を100年かけてゼロにすることを決断しました。

客感的には、100年安心プランというよりは、当面の100年だけ安心プランです。
100年後に残高ゼロになった際には、決めた頃のメンバーは生きていないから大丈夫という逃げ切りプランかもしれません!?

日本国民に求められるもの

年金の保障内容を、豊かな生活の保障にするのか、最低限の生活の保障にするのかは、民主主義を採用している国家では国民が決めることです。

将来、人数の減ってしまった自国の現役労働者の生活を貧しくしても、自分たちだけは豊かな老後を過ごすと決める(甘いことを言ってくれる政治家に投票する)のも自由ですが。。。

政治家と官僚の方々、そして国民の姿勢が問われます。

ちなみに、今回の発表は厚労省では無く金融庁です。

年金の管轄省庁でないので、ある意味、正論を言っただけかもしれません。

一方で今回の2000万円という金額には、日銀が目標にしている物価上昇が考慮されていないという不都合な真実もあります。

1人でも多くの方が年金制度の問題について興味を持っていただく事が出来ましたら幸いです。
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